こんにちは、外資系コンサルティングファームでポンコツコンサルやらせてもろてます、港区白金大好き@the Day andと申します。よろしゅう、そしておおきに。
もうすでにいくつか外資系ポンコツコンサルタントとしていくつか記事の方はアップしておりますが、今回は外資系コンサルに転職して、「あぁ外資系コンサル最高」とか、「転職しなきゃよかった、こんなとこ」という外資の良いとこ悪いとこを率直に書くのでよろしくお願いいたします。
コンサルに転職した経緯は以下の記事で読んでくれ
外資系コンサルタントに転職した理由は上記記事に書き込んでいるとして、早速コンサルファームに転職したメリットを書く。色々な観点があるとして自分が感じるメリットは、
名声と能力
なんじゃそれ、と思われるだろうし、しらけたかもしれないが、本当にこれ。これしかない。
外資系コンサルは誰でも入れるファームではない。新卒も中途も倍率何十倍で、何回も面接して潜り抜けた人間のみがジョインできる職場であり、それ故狭き門を潜り抜けた人材の能力は総じて高い。(自分は低い)
中途の場合は、なんらかの専門性、言い換えれば他人にないいわば「差別化要素」がある。職階(ランク)に関わらず、その専門性には高い価値があると評価され、希少性やニーズが高い専門性であればあるほど、引く手数多の状態となる。
自分の場合は中小企業診断士資格を持っていることで、中小企業に関する知見、経営に関する基礎的な知識があると思われたらしい。本当はないのに。
新卒の場合、いわゆるコンサルプロパーの場合は、入社時から外資系コンサルの質の高い研修を受講できる。羨ましい限りで自分も受けたい。
研修で徹底的にコンサルとして求められる課題発見や解決方法に関する構造化知識を叩き込まれた結果、プレゼンテーション能力、ドキュメントの作成能力は基礎的なスキルを持つ、とされる。(中途の自分には全部ない)
そして、中途、新卒、それぞれが高い専門性やスキルを持ち、クライアントの満足度を最高値まで高めるような成果物を生み出せる。
と思われている。細かいところでツッコミどころはあるが、確かに概ねそんな感じ。やっぱりみんな頭が良くてなんらかの専門性を持ち、そしてプライドが高く、その高さゆえに主張も強い。強すぎる。引くくらいに強すぎる。
でも、このプライドの高さにより、コンサルファームを名乗る時に「すごーい」みたいな反応を得られるのも事実で、それが毎日のモチベーションになっている。というか毎日マジで激務なので、これくらい言わせてくれないとモチベーションが続かないよ…
実際、転職市場では外資系コンサル経験がある、のはかなり高い評価を得られるようだ。自分はまだコンサル歴が短いが、ある程度のコンサルとしての経験歴があると外資系コンサルへ横展開するケース、大企業にも転職するケースが他の職歴の人材に比べると容易、のようだ。(自分が様々いろんなお話を伺って抱いた感想ですので)
名声というのが、外形的な観点だとしたら、内面的な能力を身につけるメリットもちゃんとある。
コンサルティングファームに転職してどのような能力を得たかというと「本質的な思考力」の取得である。
転職する前にいくつかの職についてきたが、正直ここまで「なぜか(Why)」、「それで何なのか(So What)」を考えることはなかった。得られた情報を基に、発生要因や課題をさらに得ようとする。それがコンサルである。
「思考が浅いんだよね」。これはよく言われる。思考が浅いというのは、言ったことや見た、読んだことだけで判断する、いわば表面的な判断しかできないことを意味する。入社以来、あまりにも思考の奥行きを広げられなくて、上司やコンサル経験の長い同僚から詰められた。詰められないように何度も時間を費やして考えた。
それでも詰められた。いや、今も詰められている。もう自分ダメ人間なんだと思う時が多々ある。
ただ、クライアントが提供したデータやデスクトップリサーチで得られた情報を鵜呑みにせずに、正しいか確証を得た上で、情報と思考を操り、自分にしか出せない価値が何かを考える。これはコンサルに入らないと得られない思考の経験であり、自分の能力を高める貴重な機会であるのも事実なのだ。自分のようなメンタル豆腐人間は、能力を高め続けるにはメンタルとスキルを上げるための行動のバランスを保たねばならない。
コンサルの思考のフレームワークとしてMECEというのがあるが、MECEはコンサルになる前から言葉や意味は知っていても、自分の今の思考やアウトプットは果たしてMECEかなんて考えたことないよね、ない。
「あなた本当に考えていますか」、「怠けててきとうに発言してませんか」ってのは常に自分が背筋をピンと張って仕事をするための必要なマインドセットである。
さて、名声も思考力も得たところで、次はデメリット。
デメリットはずばり「忙しい」。
これは思考力で得られるメリットの反例だね。「あなた本当に考えていますか」、「怠けててきとうに発言してませんか」、それを言われないように必死こいて考える。なるべき早く考えるようにしても、でもダメなんだ。とても時間がかかってしまう。残念ながら。
表面の先に本質があるとすれば、コンサルは表面的な事実から本質的な真相に辿り着かなければならない。しかもできるだけ最短で。
最短で辿り着けないのであれば時間をかけるしかない。夕方で終わる標準労働時間を超えて、深夜にまで及ぶこともある。
コンサルがなぜ忙しいのか、という問いに答えるのであれば本質的な答えを探さなければならないから。いくつか他にも答えがあるとしても、本質的な答えを出すというのは特に重要だと自分は思う。
本質的な答えを見つけられる人間でないと、コンサル業界では生きていけない。幸か不幸か、日本の雇用制度は海外と比べて労働者に手厚い制度であるためクビにはならない。しかし、自分が本質的な答えに辿り着いたことを証明しなければ、昇格はなく、ステイだ。「Up or Down」と言われる外資系コンサルであるが、日本の場合は「Up or Stay」なのだ。
Upするためには積極的に動くマインドにしなければならない。消極的な人間は、クビにはならなくても案件にアサインされない状態となり、昇格できず、得るものもないコンサルの外から見た「名声」しかない惨めな人間になってしまう。
入社できれば名声を得られるが、入社後いかに積極的に動き、本質的な問いに答えられなければ惨めな思いをするだけだ。酷な話に聞こえるかもしれないが、それがコンサルで働く上で認識しておかなければいけない事実。
なんか自分に言っている気がする、この記事。
とまぁ明るくホップな内容をお届けしました。おおきに。
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