平々凡々なアマチュアカメラマンが外資系コンサルファームに入ったきっかけ

こんにちは。外資系コンサルファーム(BIG4)に転職した平凡人間です、よろしくお願いします。毎日、自分の無能さに苦労しています。

前回は、外資系コンサルとして生きている証としてサイトに残します的な宣言をした。

今回は、何で名門大学を出ているわけでもない、大手企業出身でもない自分が外資系コンサルファームに入社したのか(できたのか)を書いていきたいと思う。

前回の記事にも書いたけど、そしてこれからも毎回書くんだろう。

「ファームはすごいけど、自分はへぼい」

本当にBIG4への転職を自慢したいわけではなく、ただただ実力皆無の自分がすごい会社にいたという記録・記憶を残残すと同時に、読者の方がこの記事を読み「コンサルに転職する」、もしくは「行かない」の判断の一助になればいいと思う。

コンサル興味なかった

単刀直入にいうと、コンサルに入るつもりなど全くなかった。でも転職活動をする中で、いろんな事業会社に飛び込める選択肢がありそうで、自分には一切なかった。つまり、消去法でコンサルファームばかりの面接を受けることになった。

なぜ消去法で自ずとコンサルが残ったかというと、自分の過去のキャリアが要因である。

コンサルファームに転職するのが、最も多いのはコンサル出身者。BIG4への転職で言えば、デロイト、PwC、EY、KPMG、さらにアクセンチュアを加えて5社間の転職が多い。たまにBIG4+1からレベルを上げたマッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループ、A.T. カーニーといったいわゆる戦略系のファームに行ったりする(結構まれ)。自分はこのケースに該当しない。ちなみにBIG4のファームに全部転職すると、「グランドスラム」と言うらしい。そして、実際制覇した人はいるんだって。

次に多いのが、事業会社からの転職。電通や博報堂などの広告代理店、三菱地所、三井不動産といった大手ディベロッパー、その他IT企業、物流、証券、銀行、保険、公的機関、インフラ。メーカーなど多岐にわたる。つまりは自身が過ごしたキャリア、経験値を基に何らかの専門的な領域を持ち、転職市場の中で価値があるものと評価されればコンサル以外のキャリアを歩んでいてもコンサル業界に足を踏み入れるのは可能である。自分はこのケースに該当する。

前置きが長くなったが、なぜ自分が事業会社は選択肢には残らずにコンサル業界しか残らなかったか、というと持っていた資格が大いに関係している。

保有していた資格とは中小企業診断士資格とMBAである。

社会人大学院にて、中小企業診断士資格とMBAを同時に取得できるという一風変わったコースに所属していた自分は、転職エージェントによれば、「持っている資格があなたの強みです」、とのことだった。自分のキャリアはそれ以外に価値ないのかな、と少々落ち込みもした。しかし、土日夜間に、2年間苦労して通学して取得した中小企業診断士資格は確かに自分の中で誇りでもあり、自分とは何ができるのかを示す重要すぎるアイデンティティでもあった。

自分のキャリアで何が強みになるかは自分だけではわかりまへん

とりあえず登録してたけど

「転職したいなぁ」とぼんやりと考えていて、転職するにあたって、まず最初にやるのが当然転職サイトへの登録。いろんなサイトがある中でおすすめなのが、年齢にもよるけれど「ミドルの転職」。

ミドルの転職は、「en Japan」が運営する転職プラットフォームサイトであり、転職を希望する人材の中で特に登録が多い世代はまさにサラリーマンとしてミドル世代の30代中盤。ここが良いのは他の求人サイトに比べると、転職エージェントの登録数が多いので、様々な求人に応募できる点、逆に頼んでもいないのに求人を紹介してくれて通知が来る点、そして転職のあらゆる点について転職エージェントに相談できる機会が設けられている点である。

「あなたの価値は中小企業診断士です(キリッ)」と転職エージェントに言われた、すでに書いたけれども正にミドルの転職に登録して言われたんですね、はい。

ということで、早速登録してはみたが、人生そう簡単に上手くはいかない。

あの転職コンサルへドヤ顔したい

ミドルの転職は転職希望者がユーザー登録すれば業界や企業名、勤務地などで求人を閲覧でき、応募したい求人があれば応募すると言う流れ。企業が求人をミドルの転職に直接出すことはほとんどなく、大体は転職エージェントが求人をサイトに登録している。転職希望者が求人に応募すれば、転職エージェントが希望者のキャリアを評価の上、企業に面接の依頼をするか、しないかの判断を行う。

自分は当初、事業会社、コンサル関係なく絨毯爆撃的に登録してった。

まぁほとんどお断りよね。転職エージェントが求人をサイトに登録して、これは採用確率の高い人材だ!と思ってくれれば求人先の企業に繋いでくれるシステムの中で、職務経歴書を読んで自分の評価が転職市場では低いと転職エージェントは判断したらしい。応募の結果、ほとんどは「応募ありがとうございます。応募いただきました〇〇社は、経歴鑑みて〜、貴殿の益々のご発展を祈念いたします」という御祈りメールが転職エージェントから来る。

転職エージェントが企業に紹介するわけでもなく、エージェントの時点でストップがかかる、面接する前にはすでに悲しい。

運が良いと転職エージェントが企業に面談依頼を行い、実際に面談するケースもいくつかあったが、面談をして初めて転職に至るスタートラインに立つのである。しかし、スタートラインにほとんど立つことは自分はほぼなかった。経験談としては1ヶ月1、2社くらいのペース。

余談だが、求人をざっくりと紹介してくるケースもある。つまり具体的に「〇〇社と繋げます!」と求人を出してくるのではなく、この「業界」の企業を紹介できます!というように。そんなエージェントにも声をかけてみて、向こうから反応があった。

しかし、「正直自分には絶対違うな、ごめん自分のプライドが許さない」企業ばっかりだ、というような企業が多かった。その転職エージェントはアメリカの超有名大学出身で、就職後の経歴もキラキラした転職エージェントだった。そんなハイキャリアの転職のプロが「あなたはこれくらいのレベルの企業しか応募できないんです」と間接的に言ってくると思うと、腹が立つと同時に自分のキャリアはそんなものかとまた悲しくなった。

BIG4に転職できた今となっては、そのエージェントにめっちゃドヤりたいし、エージェントだけではなくアメリカの超有名大学にも勝った気持ち。

面接前に何をしてたか

3ヶ月くらいは転職エージェントからの御祈り、面談した企業からの御祈りが続いたが、徐々にBIG4からの面談機会も増えていく。結局ほとんどダメだったんだけど、面談できる喜びはあった(レベルが低い)

面接に当たっては自分がどんな準備をしていたか、これは履歴書や職務経歴書に関してツッコミどころを自分で仮設設定して回答を考えてノートに書き出すという作業、そしてコンサル転職の本を読む作業をひたすら行った。

コンサル転職というのは転職市場の中でも特殊らしく本はたくさん刊行されている。自分が読んだのはこれ(本棚漁って思い出しました)

  • 「問題解決プロフェッショナル『思考と技術』」 斎藤嘉則著
  • 「戦略コンサルティングファームの面接試験(難関突破のための傾向と対策)」マーク・コゼンティーノ著、辻谷一美+外資系企業研究会訳
  • 〜東大生が書いた〜問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 東大ケーススタディ研究会著
  • 〜現役東大生が書いた〜地頭を鍛えるフェルミ推定ノート 東大ケーススタディ研究会著
  • 過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題 大石哲之著

他には、これ読んでおけば良かったな、というのは、ボストン・コンサルティング・グループ出身の内田和成著「仮説思考」、「論点思考」、安宅和人著『イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』かな。

これだけ読むと、面接するマネージャークラスの面接官の能力には当然全然追いつけないのは確実な中で、少なくともコンサルの思考性は理解できる。反対にこれらを読まないとコンサルとしての思考性、マインドがないのでさようなら、という話にもなる。

面接では何を聞かれたか

面接で何を聞かれたか。必死に思い出しているが、抽象的なことしか思い出せず(ごめん)。

  • なぜコンサルに興味を持ったか
  • コンサルと事業会社の違いをどのように理解しているか
  • コンサルとして必要な能力は何か
  • コンサルのタフネスに耐えられるか
  • コンサルとして何を実現したいか
  • 理想的なコンサルタントとは
  • なぜ中小企業診断士を取得しようと思ったか
  • 中小企業診断士資格を活用して何ができるか、何ができているか

うん、全然思い出せない。でもこれくらいは事前に考えていた。時代なのか面接で論理的に詰められる、というのはなく、むしろどうすれば回答を引き出せるか、面接官が試行錯誤していた印象がある。言い換えれば上部ではなく本質的な思考を欲しがっている感じ、と言うべきか。

面談の中で1番苦労したのは質疑応答ではなく「ケース」。

題材はとある業界の市場性を金額算定せよ、どのような観点で出したか、とか。とある業界中堅企業がシェアを拡大するためにターゲット顧客をどこに設定してどんな施策を打ちべきか、などマジコンサルぽいっことを聞かれた。結局ここで構造化(縦や横の論理)が問われているんだと感じたものです。

コンサル未経験だと自分の考え方や思考のレイヤーがあっているかわからないままでケースを思考してプレゼンする時間が来るので、プレゼンしながら「どーなの?自分の答え」と不安になってた。

学歴、そしてあなたは何者か

ということで、多分100社以上、100人以上の転職エージェントに応募して、面接したのはたぶん20社もないでしょうね。その中で最終まで行ったのはBIG4の今働いている1社のみ。まぁ厳しい。

その1社では4回の面接のうち、3回が試験のような面接、1回は「はいはい採用しますよー」という面接でした。

なぜ自分のようなポンコツ人間が採用されたのかというと、「職務経歴書」(←これに価値があったのかな本当に)、「資格」この両面が大きいと考えている。「職務経歴書」であれば、なぜそのキャリアを歩んだのかの一貫性、その一貫性を構造化するスキル、さらには資格であれば取得する理由であったり、資格取得に至るまでのプロセス自体の評価(=資格取るなんて頑張りましたねー)、取得プロセスをいかに効率的に設計・実践したかが大きい。自分のキャリアを振り返り、言語化するのは苦労したけれども、逆に言語化しないと転職できないので、時間をかけてでもやらないとね。ただ繰り返すけど、

キャリアの棚卸しをするのであれば、転職エージェントに相談するのが絶対に良い

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この記事を書いた人

カフェが大好きな写真家。YouTubeでカフェに関する動画を配信。主な出没場所は白金、渋谷。

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