こんにちは、外資系コンサルとして日々コーヒーを飲み続けて記事を書いているよ。今回は東京都足立区北千住の『モカ』に行ってきた。
なかなかのカフェ、正確には喫茶店でした。ぜひこの記事読んで、モカに行ってほしい。
ちなみにYouTubeで動画も作成しているので読んでみていただきたい。多分、この動画を見たあなたの翌日は明るい。
港区白金からは都営三田線と東京メトロ千代田線を乗り継いできた北千住駅に。
北千住駅は、ルミネがあったり何だか現代的な駅になったが、それでも駅構内の歩く人は牧歌的な雰囲気を纏った人が多くて、その雰囲気は上野や池袋に似ている。地方から出てきた自分にとっては背伸びせずに歩ける街かもしれない。いい意味で自分らしく気負いせずにいられる。
北千住から西新井大師駅のバスに乗って5分。外観からして唯一無二の昭和感漂わせるカフェ、モカはあります。看板やのれんからして渋谷や青山にはない前近代感。
喫茶店の中でも昭和の和風に偏っている外観。民家のような雰囲気でもある。のれんに「モカ」と書いてなければ蕎麦屋にも間違えそう。外観は実に渋い。
モカがオープンしたのは昭和30年代。今ではカフェが日本全国どこにでもある中で、数は少なくなったものの「喫茶店」も街にはある。目にしたことはなくても聞いたことはあると思う。
モカが昭和30年代(西暦1955年以降)に開店した当時は、「ミルクホール」という分類の飲食店で市民に親しまれていたようだ。ミルクホールというのは、当時のカフェ、喫茶店の総称で軽食やコーヒーを提供する店舗のことを指していた。ミルクホールは大正時代から使われていた言葉のようで、今は若者以外の年配層でも馴染みのある言葉ではない。
ミルクホールなんて正直聞いたことないけど、要はここでは昭和レトロの風情を楽しめる貴重な機会
自分が行くきっかけになったのは、偶然、インスタで人気のアカウントが「モカに行ってきました」的な投稿を見たこと。
ずっと気にはなっていたものの、なかなか行く機会がなかった。今回電車を乗り継いで、ついに来た。スマホで見たのを実際に自分の目で見た時の感動ってとても大きい。
店内は、現代の一般的なカフェや喫茶店とは、かなり隔絶した感じがする。
店のドアを開けると男性の店主が「いらっしゃいませ」と声をかけてくれる。どこに座るべきか案内はないので自由に空いている席に座ってOK。自分の場合は写真が撮りやすいように空いている1番奥の席に座ることにした。
1番奥の席はテーブルゲームがあり、麻雀が楽しめる。いや、動くのかどうかわからないけれども、少なくともこれこそ「昭和レトロ」を感じさせる置物。
店内を見回すと、公衆電話。そして、テレビが天井に近い位置に置かれていて、NHKのJリーグが生中継されていた。時折、実況が興奮して誰かがゴールしたことを教えてくれる。店内は数人のお客さんがいたんだけど、皆静かで実況は延々と続いている。お一人様もいれば、会話を楽しむカップルもいるけれども、基本的に皆静か。
席数は全部で14人分。
インテリアはいい意味で最新のものがなくて、むしろ平成以前に買ったであろう家具、ソファーのみ。統一感のある店内。
店主がメニュー表と水を提供してくれて、注文する。ちなみに、男性店主一人でやっているので、注文できるまで時間が結構ある。これはご愛嬌ということで、店主に催促することなく何も言わずに待っていてほしい。
さて、何を注文しよう。
みんな何を注文したか見渡してみると、ナポリタン。あぁ、昭和レトロ定番のナポリタンを注文するんですね。そして、店内の匂いを嗅げば、ケチャップの香りが確かにする。いいなぁ、昭和の喫茶店。上杉達也と浅倉南のタッチくらいでしか喫茶店なんてものは見聞きする機会がなかったけれど、リアルな世界が目の前には広がっている。
そして、ナポリタンを注文して待つこと数分。店主がフライパンで野菜やトマトケチャップを炒める音をじっくりと聞いていた。Jリーグは前半が終わり、ハーフタイムに差し掛かっていた時間。ついにナポリタンにお目見え。
イメージ通りのナポリタン。何も奇を衒うことのない、純粋なナポリタン。オレンジ色のスパゲッティ(パスタとは呼ばない)。中太麺、玉ねぎ、ピーマンが混ざり合ったナポリタンはやや味が濃いめで、これぞ昭和の喫茶店のナポリタン。
スターバックスもブルーボトル、そして渋谷のフグレンも。現代的でおしゃれなカフェは確かに魅力的ではあるけれども、昭和で時が止まったかのような喫茶店もこれからもあり続けてほしい。
そして、何より渋谷や青山、表参道のような時代のトレンドを生み出してきた街ではなく、北千住という庶民的な街にあるのがいい。
昭和に触れたくなったら、またぜひ行ってみよう。
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