「ああ、こんなカフェこそ居心地の良いカフェなんだな」と感じた。
FUGLENが登戸にカフェを開店するというリリースを目にした時は、なんで都心からとても離れた場所にカフェを構えたんだろうと正直に思った。しかし、ロースタリーを構えるための広さを確保する目的以外にも、登戸にFUGLENがある理由は、カフェで時間を過ごせば徐々にわかってくる。
もともとFUGLENはノルウェーのオスロにあるカフェで、ノルウェー国外初出店となった場所が日本の、東京都渋谷区だった。
渋谷駅から歩いて代々木公園方面に15分くらい歩いていくとNHKにほど近く、住宅街とこぢんまりとしたオシャレすぎる飲食店や雑貨店が並んでいる富ヶ谷というエリアがある。渋谷という若者が集まる場所であり、代々木上原に近いエリアでもあることから、富ヶ谷も若者を中心に人気となっている。
そんなトレンドに敏感な人たちが集まるエリアにFUGLENの日本1号店は誕生した。それは、2012年のこと。
FUGLENは瞬く間に人気となり、次は渋谷とは方角的に正反対の浅草へ2号店が開業。
そして、次は渋谷、浅草からさらに離れた街、川崎市郊外の登戸へ。そして今では、日本国内では世田谷区の羽根木公園、福岡も含めて5店舗体制。
渋谷は、古民家を改装しているので店内はどこか懐かしく、牧歌的な雰囲気だ。それに加えて、ノルウェーのミッドセンチュリー感満載のインテリアは、洗練された都市の趣も感じさせる。
登戸もその雰囲気は引き継がれている。店内の基本的な雰囲気は同じだが、違いは。というと店内の静けさ、穏やかさだ。都心から離れた登戸は店内に人が少なく、正直過ごしやすい。土曜日の昼時に行ったのだが、店内には子連れと主婦層、カップルの合計6名。店内は20名ほど入れそうなのに、この人数のゆとりは快適そのもの。
今まで渋谷、浅草、羽根木公園に行ったことがあるが、最もここがFUGLENで静かな時間を過ごすという意味では都会の人はなかなか来ない、いわゆる穴場スポットだと思う。
今回訪れたのは猛暑の夏だったので、アイスのアメリカーノをいただく。ここ登戸のロースタリーで焙煎された若干の酸味を感じる1杯は、すぐに喉を潤す。クロワッサンと共にいただく、最高の朝食。
カフェの外を見れば、河川敷を歩く人やロードサイドの自転車で通り過ぎる人がいる。彼らを時折目にしながら、優雅に過ごす時間は至福の時間である。そして、写真家にとって最も嬉しいのはこのカフェをどんな風に撮影しても絵になる。
カフェ写真愛好家にとっては望んでもなかなか見つけられないスポットだと思う。
定期的に通いたい。次行くとすれば秋かな。
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